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視覚障害者のパソコンの使い方とは。関連機器も紹介

ノートパソコンと白杖を持って立っている人。

視覚障害者がパソコンを使うときには、機器そのものや操作方法にさまざまな工夫があります。この記事では、視覚障害者のパソコンの使い方や、パソコンに関連する便利な機器について解説します。

視覚障害者のパソコンの使い方

ここでは視覚障害者がパソコンを使用するときの操作方法について解説します。視覚障害とひとくちにいっても、見え方には個人差があります。それぞれの見え方に合わせた操作方法を習得するための参考になれば嬉しいです。

スクリーンリーダーを使用する方法

画面を目で見て操作できない人の場合は、音声読み上げを活用してパソコンを使用しているケースが大半です。具体的には、それぞれのOSに初期設定で組み込まれている音声ソフトのほか、PC-Tailerなど後からインストールして利用するソフトがあります。

詳しくは、この記事内の以下のリンクで解説しています。

参考:音声で文字を読み上げるソフト(記事内リンク)

これらのスクリーンリーダーにはそれぞれ特徴があります。それぞれの用途やパソコンとの読み上げの相性などを考慮して選ぶようにしましょう。

画面を拡大する方法

文字を大きくすれば読むことができるという見え方の場合、パソコン画面を拡大する方法があります。パソコンの設定でできる場合もあれば、専用ソフトを使用する場合もあります。

色調や色を変えて利用する方法

視覚障害者の中には、まぶしさを感じやすい人や、特定の配色の方が見えやすいという人もいます。そのような場合、パソコンの背景を白色から黒色に変え、文字を白色に設定して利用したり、自分の見えやすい配色に変更することもあります。

参考:「たった0.05の視力低下。でも……」当事者として、支援者として、見えなくなることへの恐怖を体験して見えてきたこと | Spotlite(内部リンク)

タブレットを拡大し、オーディオブックを使用している写真。

視覚障害者がパソコンを利用するために必要な機器やサポート

視覚障害者がパソコンを利用する時にはさまざまな機器を利用します。ここでは具体的な機器について紹介します。

音声で文字を読み上げるソフト

音声で文字を読み上げるパソコンソフトとして、スクリーンリーダーがあります。メインのソフトは以下の3点です。

無償のソフトから有償のソフトまであります。それぞれで特色や機能が異なるため、用途にに合わせて選ぶようにしましょう。

点字ディスプレイの利用

点字が使える視覚障害者には、画面に表示された文字情報を点字で出力する「点字ディスプレイ」という機器が便利かもしれません。

パソコンの画面上に表示された情報を点字として読み取ることで、自分のペースで情報を得ることができます。

文字の大きいキーボード

文字が大きいキーボードを使用する方もいます。価格も2,000円ほどで手頃なため、キーボードの文字が小さくて見えにくいという方は検討してみるのもいいでしょう。

視覚障害者がPCを使っている手元の写真。

パソコン操作をサポートしてくれる団体や施設への相談

専用のソフトを使用するには、パソコンの設定が必要となる場合もあります。もしパソコンの設定が難しい場合、視覚障害者のパソコンサポート団体へ相談することも検討しましょう。

パソコンサポートデータベース(外部リンク)というサイトでは各都道府県のサポートしてくれる団体が掲載されています。

また、視覚障害者がパソコンの操作方法を学ぶためには、福祉施設や職業訓練施設を利用したり、視覚障害者向けのパソコン教室に参加するなど様々な方法があります。

視覚障害者に特化した、PCの事務処理等の職業訓練ができる施設や学校があります。下記の視覚障害リハビリテーション協会のサイトでは全国の訓練学校・訓練施設が一覧で確認できます。

参考:主な職業訓練施設|視覚障害リハビリテーション協会(外部リンク)

以前Spotliteで取材した、神戸アイライト協会でも、通所によるパソコンの研修があります。

参考:障害者を支援する団体が、持続可能であるために。視覚障害者支援を20年以上行う神戸アイライト協会への取材で考える。 | Spotlite(内部リンク)

視覚障害者用のパソコン関連機器の購入方法

視覚障害者用のパソコン関連機器は、販売元のメーカーに直接問い合わせることをおすすめします。メーカーによっては、公的制度の利用方法を教えてくれたり、初期設定の方法を手厚くサポートしてくれる場合があります。また、Amazonなどのネットショップで購入することもできます。

視覚障害者の女性が、スマートフォンを操作しながらテレビを見ている。

最後に

視覚障害者のパソコンの利用方法や、さまざまな周辺機器をご紹介してきました。

一人ひとりの見え方や利用用途に合わせて適切なパソコンの利用環境が整うよう、視覚障害者本人だけでなく、支援者も含めて適切な情報提供を行うための参考になれば嬉しいです。

パソコンを活用して仕事をしている視覚障害者の取材をしています。興味がある方は以下のリンクの記事も参考にしてください。

参考:
視覚障害者、MBAを取得する。ロービジョンのビジネスパーソンが経営大学院で見つけたキャリアと気持ちの変化とは | Spotlite(内部リンク)

「視覚障害者とエンジニアの仕事は相性が良い」。仕事のしやすさと課題を当事者に聞く | Spotlite(内部リンク)

視覚障害者の私が、大手通信キャリアの採用担当者として働いて感じること | Spotlite(内部リンク)

Spotliteでは、視覚障害者の外出時にガイドヘルパーを派遣する障害福祉サービス「同行援護」の事業所を運営しております。利用者、ヘルパーともに、若年層中心の活気ある事業所です。余暇活動を中心に、映画鑑賞やショッピング、スポーツ観戦など、幅広いご依頼に対応しています。お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いたライター

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Spotlite編集部

Spotlite編集部は、編集長で歩行訓練士の高橋を中心に、視覚障害当事者、同行援護従業者、障害福祉やマイノリティの分野に精通しているライター・編集者などが協力して運営しています。

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