友人や家族と一緒にゲームをする時間は楽しいですよね。視覚障害者であっても楽しめるゲームはたくさんあります。
この記事では、視覚障害者も楽しめるボードゲームや視覚障害者がゲームをもっと楽しむためのポイント、手作りゲームなどを紹介します。
気になるゲームがあれば、ぜひ遊んでみてください。
目が見えなくても、見えにくくても、楽しめるゲームはある
「ゲームって目が見える人しか遊べないのでは?」と思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
視覚障害者でも楽しめるゲームはあります。ボードゲームやパズルゲーム、コミュニケーションゲームなど、数多くのゲームが視覚障害者対応です。
音を聞いたり、手で触ったりすることで、十分に楽しめるゲームがあります。この記事では、さまざまなゲームを紹介していきます。
視覚障害者向けのゲーム
視覚障害者向けのゲームにはさまざまなものがありますが、今回はその中からタイプの違う3種類のゲームを紹介します。
- グラマ
- フォーセンシズ
- 大テンジ会
グラマ
「グラマ」は「見ても見なくても見えなくても」楽しめるボードゲームです。
プレイヤーは4人。それぞれに巾着袋が渡され、中身は一人ひとり異なる重さです。テーマに合わせて自分の袋の重さを表現して、他のメンバーに伝えます。
プレイヤーの説明の中から、全員がイメージできる重さのお題を決めます。そしてお題に合わせてプレイヤーは袋の中身を調整。調整が終わったら、天秤に乗せて答え合わせを行います。バランスが取れれば成功、倒れてしまったら失敗です。
このゲームは、言葉での説明と自分の触感が頼りになります。勝ち負けがなく、プレイヤーが協力して行うので、コミュニケーションのきっかけになりますよ。
参考サイト:Blined Project(外部リンク)
以下の記事では、「グラマ」の体験会の様子を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
参考:“見ても見なくても見えなくても楽しめる”。大学生が作ったユニバーサルボードゲーム「グラマ」の体験会を開催しました | Spotlite(内部リンク)
フォーセンシズ
「フォーセンシズ」は、見えない状態で手探りによってプレイするパズルゲームです。
プレイヤーは、アイマスクを装着した状態で、ボードの形を手探りで把握し、1つずつコマを置いていきます。ボードには縦4個、横4個の全16個のくぼみがあります。そこに、同じ種類のコマを縦・横・ナナメのどれかで揃えたら完成です。コマは穴が空いているものや、高さが異なるものなどがあり、コマの違いも手探りで把握します。コマを一つ置いたら、次のプレイヤーの番です。
また、目隠しをしない状態でも楽しめるゲームとなっているので、さまざまな人が楽しめます。ルールはシンプルなので、子供から大人まで幅広い年齢層向けのゲームです。
大テンジ会
「大テンジ会」は、点字を使った神経衰弱です。通常の神経衰弱はトランプなどをめくりながらプレイしますが、大テンジ会はめくりません。
プレイヤーはカードに施された点字を触って、カードを読み取ります。カードの上からは風呂敷がかけられ、風呂敷の下から手を入れてカードを探します。カードは13種類が各2枚、全部で26枚です。1組でも多くカードを揃えることができた人が勝ちです。
大テンジ会のプレイで頼りになるのは、指先の触覚のみ。2〜8人でプレイできます。
ゲームで盛り上がるのはもちろんですが、点字に触れたり興味を持ったりするきっかけにもなります。
商品ページ:大テンジ会 | ボドゲーマ(外部リンク)
視覚障害者も楽しめるゲームを手作りしてみよう
ゲームを手作りするのも、楽しいかもしれません。先ほど紹介した「グラマ」は、大学生の団体・Blined Project (ビーラインドプロジェクト)が考えたゲームです。
視覚障害者が楽しめるゲームにするためには、視覚以外の情報である聴覚や触覚
また、一般のボードゲームに点字表記をつけるという方法もあります。モノポリーやUNOなどに点字シールを貼って楽しんでいる人もいるようです。
視覚障害者がゲームを楽しむためのポイント
視覚障害者がよりゲームを楽しむために、以下のポイントを意識してみましょう。
- 説明やプレイ中は、具体的な言葉を使ってコミュニケーションする
- 声をかける際は、誰に向かって話しているのかを分かりやすくする
説明やプレイ中のコミュニケーションでは、具体的な言葉を使用しましょう。「あれ」「そこ」などの指示語は避けて、「〇〇さんの右手側」などのように具体的に伝えることが大切です。
「10時の方向にカードがあります」などのように、クロックポジションを使うこともできるでしょう。
参考:クロックポジションとは?視覚障害者へ位置や方向を伝える方法 | Spotlite(内部リンク)
また、声をかける際は、誰に向かって話しているのかを伝えることも大切です。話しかける前に名前を読んだり「次は〇〇さんの番です」と声かけするとよいでしょう。
最後に
視覚障害者でも楽しめるゲームはたくさんあります。友人や家族と一緒にゲームを楽しむことで、コミュニケーションが生まれ、社会性にもよい影響を与えます。視覚障害者向けのゲームだけでなく、従来のゲームもユニバーサルデザイン化されたものもあります。
ぜひ色々なゲームに挑戦し、楽しい時間を過ごしてもらえたらと思います。
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