視覚障害者にも、晴眼者と同じように料理が好きな人がいます。
視覚障害者は視覚情報に頼ることは難しいので、道具や方法を工夫しながら料理をしています。具体的にどのように料理しているのでしょうか。この記事では、視覚障害者の料理について紹介します。
視覚障害者はどのように料理をするのか
視覚障害者も包丁を手に取り、フライパンや鍋を火にかけて、晴眼者と同じように料理を作ります。ここでは、視覚障害者の料理の仕方について解説します。
見えなくても料理もできるし、一人暮らしもできます。私は地元の郷土料理を、めんつゆを使って自分なりに作ったりします。
以前、Spotliteが開いた一人暮らしについての座談会の記事も、ぜひお読みください。
参考:視覚障害者が引っ越し・一人暮らしで困ることとは?座談会を実施しました | Spotlite(内部リンク)
視覚障害者の調理方法
視覚障害者は料理をする時に、さまざまな工夫をしています。
例えば、調理をする際に使用する調理器具。包丁とまな板は白と黒の組み合わせにするなど、コントラストの強い道具を使用する人もいます。また、調味料の計量ははかりなどの目盛りを視覚で認識することが難しいため、一定量だけ調味料が出る調味料入れを使うこともあります。
視覚障害者にとって難しいことの1つが、火の通り具合の確認です。特に焼きものの場合、慣れていない人はタイマーをよく利用します。ただ慣れている人の場合は音の変化を聞いて焼き加減を見極める人もいます。
視覚障害者がレシピを決めるには
視覚障害者がレシピを決める方法としては、以下の3つが代表的です。
- インターネットのレシピサイトを利用する
スマートフォンの読み上げ機能を使って、インターネットのレシピサイトを見て、調理を行うことができます。 - 録音雑誌を確認する
公益財団法人すこやか食生活協会が作成する、視覚障害の方の食生活を豊かにする食生活録音雑誌「声の食生活情報」(外部リンク)。基本的な調味料などの使い方や専門家のレシピなどが掲載されています。 - 視覚障害者向けの料理教室に参加する
「やさしい手料理キッチン」(外部リンク)など視覚障害者に向けた料理教室でレシピを学ぶ方法があります。
視覚障害者が料理する際に使用している便利グッズ
ここでは視覚障害者が料理で利用している便利グッズを紹介します。
電子レンジ
電子レンジを使用すれば、ガスコンロを使わずに安全に調理することができます。肉じゃがや麻婆豆腐、チャーシューなど幅広い料理を作ることができます。
操作ボタンにガイドとなるシールをつけ、触覚でボタンの位置が分かるように工夫している人もいます。
キッチンタイマー
キッチンタイマーは、料理の焼き加減を確認するために使用します。視覚障害者向けに、音声で読み上げる製品もあります。最近は、スマートフォンで代替する人もいます。
黒色のまな板
包丁の刃の位置や食材の形を把握しやすくするために、コントラストがはっきりとしている黒色のまな板を使用する方もいます。
定量だけ使用できる調味料入れ
視覚障害者は目視で調味料の量を確認することが難しいことが多いです。そのため、1振りで決まった量を使用できる調味料入れを使用しています。
スプレー式の調味料入れも入れすぎを防ぐことができるので、便利です。
最後に
視覚障害者は色々な工夫をしながら、触覚や聴覚を活用して料理を楽しんでいます。また、料理に慣れていない方は、家族やヘルパーにサポートを受ける方法もあります。自分の生活に合わせた適切な調理方法を見つけるための参考になれば嬉しいです。
Spotliteでは、視覚障害者の外出時にガイドヘルパーを派遣する障害福祉サービス「同行援護」の事業所を運営しております。利用者、ヘルパーともに、若年層中心の活気ある事業所です。余暇活動を中心に、映画鑑賞やショッピング、スポーツ観戦など、幅広いご依頼に対応しています。お気軽にお問い合わせください。
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