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仕事

視覚障害者の障害者雇用での働き方とは

視覚障害者がノートパソコンを使用している手元の写真。

近年、企業の事務職でも視覚障害者の障害者雇用が進みつつあります。一言で障害者雇用といっても、様々な職種があります。職種に合わせて、企業側がちょっとした配慮や工夫することで視覚障害者の働きやすさが改善されます。

この記事では視覚障害者の障害者雇用での働き方と必要な配慮について解説します。

視覚障害者の障害者雇用の状況

令和4年度のデータでは、ハローワークを通じて新規求職申込をした身体障害者の数は58,095人、就職件数は21,914件、就職率は37.7%でした。

そのうち、視覚障害者は新規求職申込者が4,111人、就職件数は1,499件、就職率は36.5%でした。身体障害者全体の就職率とほぼ同じとなっています。

新規求職申込件数就職件数就職率
身体障害者58,095人21,914人37.7%
視覚障害者4,111人1,499人36.5%
引用:令和4年度 障害者の職業紹介状況等 | 厚生労働省(外部リンク)

視覚障害者が障害者雇用で働いている事例

視覚障害者が障害者雇用で働いている主な仕事は、以下の通りです。

専門的・技術的職業(内あんま・鍼・灸・マッサージ)802件(39.3%)
事務的職業301件(14.8%)
サービスの職業222件(10.9%)
引用:H30年度ハローワークを通じた職業紹介状況 | 社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合(外部リンク)

あんま・鍼・灸・マッサージ業に就いている方が多いです。現在、事務職の採用も増えています。詳しくは、求人の探し方も含めて以下の記事で解説しています。

参考:視覚障害者の就職支援サポートとは?就業者の多い仕事や就職時のポイントも解説 | Spotlite(内部リンク)

腰の指圧をしている写真。

視覚障害者の働き方

視覚障害者の方の中には、事務職で視覚障害者も在宅で仕事をしている人もいます。例えば、エンジニア、文字起こし、データ入力などです。

障害者雇用ではない方の仕事も含まれていますが、以下の記事では在宅での働き方について詳しく解説しています。
参考:視覚障害者が在宅でできる仕事は?求人の探し方も紹介 | Spotlite(内部リンク)

視覚障害者が障害者雇用(オフィス)で働く際に必要な配慮

白杖とノートパソコンを持って、オフィス内に立っている男性。

視覚障害者がオフィスの障害者雇用で働く場合、さまざまな配慮が必要です。具体的には、以下の通りです。

パソコンの配慮

事務職でパソコンの業務が多くなる場合、スクリーンリーダーを使用しやすい環境を整備しましょう。文字の大きいキーボードの用意が必要となることもあります。

視覚障害者のパソコンの利用については、以下の記事でも解説しています。

参考:視覚障害者のパソコンの使い方とは。関連機器も紹介 | Spotlite(内部リンク)

通勤環境の配慮

視覚障害者も通勤には公共交通機関を利用します。人混みの中での出社は安全面でも危険があります。可能な範囲で、通勤時間の配慮や在宅ワークなどを併用できるのが望ましいでしょう。

オフィス内のレイアウト

視覚障害者にとって慣れないオフィス内では移動に不安が生じる可能性があります。

そのため、オフィスのレイアウトや備品の位置を事前に知らせ、わからない場合に聞くことができる環境を整えることも大切です。

また、机や棚などの角にぶつかって危険な場所は事前にカバーをつけるなど対策するようにしましょう。

最後に

白杖を持った人が、リュックを背負ってオフィス街を歩いている後ろ姿。

障害者雇用で働いている視覚障害者は、あんま・鍼・灸・マッサージの仕事に就いている人が多いのが現状です。しかし、最近は、民間企業や自治体に事務職として採用される人も増えています。

視覚障害者が働く職場では、お互いが気持ちよく働ける環境が整えられるよう、当事者とコミュニケーションを取って、適切な配慮を行えるように意識してみてください。

Spotliteでは、視覚障害者の外出時にガイドヘルパーを派遣する障害福祉サービス「同行援護」の事業所を運営しております。利用者、ヘルパーともに、若年層中心の活気ある事業所です。余暇活動を中心に、映画鑑賞やショッピング、スポーツ観戦など、幅広いご依頼に対応しています。お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いたライター

Spotlite編集部

Spotlite編集部は、編集長で歩行訓練士の高橋を中心に、視覚障害当事者、同行援護従業者、障害福祉やマイノリティの分野に精通しているライター・編集者などが協力して運営しています。

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