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ストーリー

「毎回楽しく同行援護してました!」元大学院生ガイドヘルパーが体験を振り返ってくれました

イチョウ並木の前で、右上を指さして北原さんに話しかけている谷越さん。

「気軽にできて、いろんな人と話せて、本当に楽しかったです!」

学生時代、ガイドヘルパーとして同行援護に従事していた谷越さん。ガイドヘルパーになったのは、友達に誘われたのがきっかけでした。未知の分野である視覚障害者のガイドヘルパーに挑戦し、楽しんで続けてきた谷越さんに当時のことを振り返ってもらいました。

谷越 陽(たにこし・みなみ)さんの略歴

紅葉をバックに笑顔の谷越さん。

ガイドヘルパー経験者。学生のうちにSpotliteの事業所で資格を取得し、ガイドヘルパーを始める。普段のガイドでは、同行援護利用者が日常生活でよく行く場所への付き添いをすることが多い。
※現在は学校を卒業後就職し、ガイドヘルパーは休業しています。

友達に誘われて、ガイドヘルパーに挑戦

ーガイドヘルパーになったきっかけを教えてください。

友達に「一緒にガイドヘルパーの資格を取ろうよ」と誘われたのがきっかけです。友達は、弱視の幼なじみをサポートするために資格を取ろうとしていました。でも1人で研修を受けるのは心細いということで、私を誘ったみたいです。

私はその弱視の幼なじみの方とは面識がなく、周囲に視覚障害者もいなかったので、友達から資格取得に誘われるまで視覚障害者についてほとんど知りませんでした。でも「これは、新しいことを知れるいい機会だ」と思ったので、大学院修士1年の春休みにガイドヘルパーの資格を取ることにしました。

ーガイドヘルパーになってから、楽しかったことは何ですか?

行ったことがないところ、見たことがないものに触れられるのが楽しかったですね。同行援護では、利用者さんの生活圏内に行くことが多く、普段私が降りないような駅にもよく行きました。

日常で関わる機会が少ない方たちに出会うことができるのも、同行援護の魅力の1つだと思います。小学生から80代の方まで幅広い世代、いろいろなバックグラウンドを持つ方と出会ってたくさんお話しできました。

大道芸を見ながら笑顔で拍手する谷越さんと北原さん。

“一緒に出かける”気軽さで

ー同行援護に抱いていたイメージと、実際にお仕事をしたときの感想を教えてください。

イメージでは、1から10まで全部サポートする必要がある、かなりハードルが高いものだと思っていました。でも実際は全然そんなことはなかったです。何回か体験してみて「お話ししながら一緒にお出かけする」くらいの気軽さでよかったんだなと感じました。

同行援護とは直接関係のないこともお話ししながら、ガイドヘルパーは段差のある場所や周りになにがあるかをお伝えする。研修や実際の同行援護で学んだ見識は大事ですが、「守らなくちゃいけない」と気負いすぎなくていいんだなと思いました。

一人暮らしをしている視覚障害者も多く、初めての道でも楽しんで歩く方も多かったです。

ーガイドヘルパーに向いているのはどんな人だと思いますか?

初めて会う人とも楽しくお話しできる人ですかね。
でも、事業所によっては「気が合うから、次回もこの人のガイドしたい」と言えるところもありますし、依頼をすべて受ける必要はないので、自分なりの働き方でやっていけると思います。

ガイドヘルパーのお仕事は柔軟にシフトを入れられるので、シフトが固定していない働き方をしたい人におすすめです。私は当時、研究の都合で固定シフトで働くのが難しかったんです。でも、同行援護なら自分の都合がいい時間で短時間から働けたので、私にとってはかなりありがたかったですね。

ー大学生や20代でもガイドヘルパーをできると思いますか?

もちろんできると思います!

視覚障害者のこと、同行援護のことは、知らないからこそ気を遣いすぎて距離ができがちだと思います。私自身もハードルが高いと思い込んでいました。でも実際は、想像よりも気軽にできることだと思うので、興味がある人はぜひチャレンジしてみてほしいですね。

ハードルの高さが拭えない人は、とりあえず研修だけ受けてみるのもありだと思います。研修は3日間だけですし、研修の中で視覚障害者の方のお話を聞いたり、どんな風に歩いているのかを体験する機会もあるので、働くときのことがより想像しやすくなると思います。

上野公園の西郷隆盛の銅像の前を歩く北原さんと谷越さん。

またガイドヘルパーをしたい!

ー社会人になった今、またガイドヘルパーとして働きたいと思いますか?

とても思います。気軽にできて、いろんな人と話せて本当に楽しかったので。今は就職をしていて状況的に副業が難しいのですが、今後タイミングが合うときには、またやりたいと思っています。

ーガイドヘルパーを目指す人へのアドバイスがあればお願いします。

まずは、先ほどもお伝えした研修を受けてみてほしいです。とりあえず資格を取ってみて、その後どうするかを考えても全然いいと思います。

私を研修に誘った友達も、はじめは「友達をガイドするのはいいけど、知らない人はちょっと抵抗がある」と言って、資格取得後の数年はガイドヘルパーをしていませんでした。でもいざガイドヘルパーとして働き始めたらハマって、今は楽しく働いているみたいです(笑)。

利用者さんは優しい人が多く、事業所もちゃんとガイドヘルパーのことを守ってくれるので安心して働けます。

「急に実践で大丈夫かな?」「失礼なことをしてしまったらどうしよう」と不安に思っている人も、きっと大丈夫なので、ぜひ興味のままにチャレンジしてみてほしいです!

Spotliteでは、視覚障害者の外出時にガイドヘルパーを派遣する障害福祉サービス「同行援護」の事業所を運営しております。同行援護に従事するのに必要な資格取得のための研修も実施しています。

利用者、ヘルパーともに、若年層中心の活気ある事業所です。余暇活動を中心に、映画鑑賞やショッピング、スポーツ観戦など、幅広いご依頼に対応しています。お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いたライター

Spotlite編集部

Spotlite編集部は、編集長で歩行訓練士の高橋を中心に、視覚障害当事者、同行援護従業者、障害福祉やマイノリティの分野に精通しているライター・編集者などが協力して運営しています。

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