「楽しい時間を過ごす中で、人がつながり新しい情報が入ればいいな」Join ブラインドコミュニティサロン代表 児玉文子さん

外で立っている笑顔の児玉さんを撮影した画像。

こんにちは。視覚障害者になって早7年の渡辺です。
皆さんは視覚障害者同士の交流や情報交換などをどのようにされていますか?
近頃はSNSが良い交流の場となっていますが、各地で当事者はもちろん視覚障害関係者向けのイベントや集まりも増えてきています。

そんな中、今回は『Join ブラインドコミュニティサロン』を取材しました。
先日参加させて頂いたサロンの様子と、主催者である児玉文子(こだまあやこ)さんのインタビューをお届けします。

『Join ブラインドコミュニティサロン』とは

ブラインドメイク、スキンケア講座、ブリザーブドフラワー、落語、各種体験会や勉強会など様々テーマで活動する参加型サロン。

視覚障害者向けのイベントやサロンは関連施設や団体などが主催する場合が多いですが、自身も視覚障害者である個人の方が主催していることがJoinの最大の特徴です。

児玉さんインタビュー

児玉さんがインタビューに答えている画像。

ー見え方や病気について教えて下さい。
10年前、網膜症を発症しました。現在の見え方は左目は視力0、右目は光覚です。昨年、七沢自立支援ホームで歩行訓練や日常生活訓練を受けて、現在は同行援護も使いながらJoinの活動をしています。


ー10年前に病気を発症されてから、生活はどのように変化されましたか?

そうですね。見えていた時は居酒屋のママをしており、お客さんに誘われて飲みに行くことも多かったのです。しかし、見えにくくなってから、飲みに行ったり誘われることが少なくなり、寂しかったです。友達と会う機会も減ってしまい、視覚障害者に関する情報はほとんど手に入りませんでした。


ーそうだったのですね。児玉さんが変わるきっかけは何だったのでしょうか?
他の視覚障害者に関する情報を知りたいと思って、4年前にSNSを始めました。Twitterを通して視覚障害者と交流できたり、同行援護のことを知って外出する機会も増えていきました。Twitterは、私に色々なことを教えてくれました。

児玉さんがガイドヘルパーと一緒に道路を歩いている画像。

ーTwitterを始めたことで世界が広がったのですね。
最初は、一方的に情報を得たり、知り合った人ともチャット上だけのやり取りだったのですが、おととしのサイトワールドで、Twitter上で参加者を募り、待ち合わせ場所を決めて、参加者同士が集まる機会がありました。そこで初めてリアルに交流ができたことが楽しかったです。そこからランチオフ会を企画するなど、少しずつ視覚障害者と直接会う機会も増えていきました。


ーそうなんですね。Joinを始めようと思ったきっかけは何ですか?
Twitterの中で、とても活発に色々な活動を企画されている視覚障害者の存在を知って、大きな刺激を受けました。私にはしばらく何も情報が入らなかった時期があったので、今、そうして悩んでいる方に少しでも情報を届けたいと思い、視覚障害者が中心となって集まる場を設けることにしました。Twitterの中で視覚障害者でも様々な活動している方の存在を知り、自分でも何かが出来ることを知って欲しかったのです。

児玉さんの立ち姿を後ろから撮影した画像。

ー活動で大切にしていることは何ですか?
Joinの意味は、つなぐという意味です。サロンの中で大切にしているのは、『一緒に楽しむ』ことです。私も含めて参加者が楽しい時間を過ごす中で、人がつながり、新しい情報が入ればいいなと思っています。先日、参加者から「サロンの時間がとても楽しかった」と言ってくださったことが1番嬉しかったです。


ー毎回、ゲストの方をお呼びしているのが特徴的だなと感じました。どのように企画、運営されているのでしょうか?
私から興味のある内容の講師をネットで調べて依頼したり、事前に一人で講習会に参加して先生に直接お願いをしたこともあります。また、参加者からの紹介や、Twitterのつながりで情報が入るので、これからもいくつか楽しみな企画を準備しているところです。
メインのプログラムが早く終わって時間がある時は、私にiPhoneの使い方を聞きにきてくれる人がいたり、参加者同士で近況を報告し合いながら自由な情報交換ができています。


ーこれからはどのようなことをやりたいですか?

今はTwitter経由での参加者が多く、遠方から参加してくださる方もいらっしゃいます。一方、地元の方にはあまり知られいないので、社会福祉協議会にも協力していただきながら、地域の参加者を増やしていきたいです。
また、男性が参加しやすいものも企画したいです。性別や年齢、障害の有無は関係なく、色々な方に参加していただける集まりになればと思っています。

Joinに参加しました

ダイナグラス体験会

令和2年1月26日日曜日、13時30分から神奈川県相模原市のソレイユさがみで行われたサロンにSpotliteの高橋、下田、渡辺の3人で参加させていただきました。

テーマは『ダイナグラス体験会』です。

※ダイナグラスは視覚障害者向けのウェラブルデバイスで、カメラで写した周りの様子や文字などを音声で案内してくれます。 

ダイナグラスの本体を撮影した画像。

参加者の皆さんは、予定の時間よりだいぶ早めに集まってしばし雑談。

元々SNSなどで知り合い同士の方が多いようで、皆さん和気あいあいと交流されている様子が印象的でした。

新しく得た情報を交換したり、便利なグッズなどを持ち寄って紹介したりと、ちょっとした井戸端会議のようで楽しいです。

参加者同士で2人用の傘を実際に試している画像。

予定の時間になり、いよいよ体験会の開始。
まずは、会場内で株式会社デジタルアテンダント代表取締役社長の金子和夫さんから製品の特徴や開発経緯などの説明を受けました。

説明が終わると今度は実際の製品を回して、形や重さを確認しました。

参加者がダイナグラスを身につけて確認している画像。
参加者がダイナグラスを触っている手元を撮影した画像。

会場内で一通り皆さん機器を触ったあとは、外に出て歩行者用信号機の認識を体験しました。

ダイナグラスは通りの向こう側にある信号を認識して案内します。

参加者が交差点で信号機の認識を試している画像。
信号を体験する参加者の後ろ姿を撮影した画像。

屋内に戻り、締めのご挨拶。
時間に余裕がある方たちはサロン終了後も交流を楽しんでいました。

今回参加して印象的だったのが、『とにかくアットホームな雰囲気』ということでした。
SNSなどを通じて知り合った方たちが集まっているということもあると思いますが、何より主催者の児玉さんがとても明るく楽しい方なのがJoinの楽しさの秘訣なのだろうと思いました。

児玉さんが笑顔で自分のネイルを見せている画像。

鉄建体験会

令和2年2月20日に千葉県成田市の鉄建建設株式会社 建設技術総合センターでの勉強会を予定しておりましたが、新型コロナウィルスの感染拡大状況を鑑みて中止になりました。残念ですが、次の機会を楽しみにしています。

これからJoinのような集まりを始めたい方へ

今回の記事を読んで、「Joinに参加したい」という人が増えることはもちろん、「私の地域でも同じような集まりを開催してみたい」と思った人が、実際に行動するきっかけを与えることも1つの目的だと思います。

そこで、児玉さんに、Joinのような集まりを新しく始めるためには何をすればいいのかを伺いました。

その答えの一言目は「まずは動くこと」でした。会場や企画をどうするか、分からないこともあるけれど、まずは動くとヒントが見えてくるそうです。

児玉さんは会場を調べて電話したり、自らも講習会に参加しながら、少しずつ形にしていきました。集客については、児玉さんのようにTwitterなどのSNSを使うことで幅広い方々に知ってもらえるかもしれません。

「そもそも、どう動いたらいいか分からない」という方も、児玉さんにご連絡いただければ、相談に乗ってくださるそうです。

もし、新しい集まりができた時は、Spotliteのメンバーも可能な限りお邪魔させてください。
楽しみにしております。

ジョインの参加者全員で記念撮影した画像。

問い合わせ

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Twitterアカウント:@smile_join

メール:join.smile2019@gmail.com

ABOUTこの記事をかいた人

渡辺敏之

1970年神奈川県生まれ。IT関係の自営業をしていたが糖尿病網膜症により、44歳で身体障害者手帳を取得。自分の経験を生かしてロービジョンや白杖に対する啓発活動を行うため、はくたんストラップ制作委員会を発足し、非営利で活動する。防災士。