通院や買い物はもちろんのこと、社会参加や余暇活動についても同行援護のサービス利用できます。
同行援護とは、移動が困難な視覚障害者が外出するときに利用できる、介護や支援を行う福祉サービスのことです。
その範囲は、通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除き、原則として1日の範囲内で用務を終えるものとされています。
引用:(業務範囲)Q7 | NPO法人 神奈川県視覚障害者福祉協会(外部リンク)
この記事では、視覚障害者の買い物に同行する場合の注意点などをお伝えしていきます。
同行援護で買い物、ガイドヘルパーが気をつけたいこと
買い物時に同行援護を行うとき、ガイドヘルパーには気をつけるべきことがあります。ここではその注意点についてまとめます。
事前に視覚障害者の希望を聞く
利用者が同行援護を依頼した理由を確認します。
日常の買い物で目的の商品を探したいのか、食品の鮮度や原材料を知りたいのか、初めて行くお店で楽しみながら買い物をしたいのか……など、ひとくちに買い物といっても、目的によってサポートしてほしい内容が異なるためです。
特に食品の買い物では、アレルギーの有無や、食材の好き嫌いなどを事前に確認しておくといいでしょう。
スーパーなどの買い物の場合は、マイバッグを利用するかどうかも事前に確認しておくと、レジでスムーズに会計ができます。
待ち合わせ場所の確認
視覚障害者にとって、待ち合わせの目印を探すのは難しいことがあります。そのため、わかりやすい場所を明確に決めることが大切です。
より細かく具体的な場所を設定すると、利用者も迷うことなくたどり着きやすくなります。難しいのは、電車やバス内での合流です。流動的な集合場所は、視覚障害者にとって状況が瞬時に確認しにくいため、おすすめできません。
利用者の自宅の前や、普段利用する最寄り駅に集合するのもいいでしょう。よく知った場所での待ち合わせは、利用者にとって負担が少ないというメリットがあります。
ガイドヘルパーの側から利用者に気づけるように、歩いている人をよく見て、利用者と思われる人が来たらこちらから声をかけましょう。
買い物のペースは利用者に合わせる
買い物の主体は、利用者です。買い物のペースは利用者に合わせることが大前提です。利用者の意向を確認しながら、必要なサポートを心がけましょう。
スーパーマーケットやショッピングセンターなどでカートを利用する場合は、ガイドヘルパーがカートを操作するかなど、視覚障害者の意向を確認するとよいでしょう。
商品の情報を正確に伝える
ガイドヘルパーは、視覚障害者が知りたい商品の情報を、詳細に、また正確に伝える必要があります。
商品の価格はもちろん、色、形、機能性の有無など、視覚から得られる情報はガイドヘルパーが伝えることが大切です。買い物の際知りたい情報は人によって違うので、コミュケーションを取りながら何を知りたいか確認することが大切です。
特に食品の買い物では、賞味期限・消費期限・原材料などの文字情報は、必要に応じて代読します。
支払いは慎重に
買い物の最後に気をつけたい点は、レジでの支払いです。
レジの混雑具合がどの程度かなど、視覚からわかる情報は必要であれば伝えるようにします。
また、ポイントカードの有無も確認が必要です。支払い方法は現金か、クレジットカードか、電子マネーかを確認し、自分でできるか、支援が必要かどうかも確認しましょう。釣り銭のもらい忘れがないかは、ガイドヘルパーも一緒に確認したいポイントです。
最近はレジ袋が必要か聞かれる場合も多くあるので、会計前に確認しておくとスムーズです。
袋詰めのサポートが必要かどうかも確認します。落とし物や忘れ物がないか、一緒にチェックします。
同行援護を利用して、より豊かな買い物体験を
同行援護を利用した買い物について解説してきました。よりよい買い物を実現するために、ここで紹介したさまざまな注意点を確認してもらいたいと思います。
大切なことは、主体は利用者である視覚障害者ということです。人によって、買い物の目的によって、見え方やできること、サポートしてほしい内容も異なります。コミュニケーションを取りながら楽しんで買い物ができるように心がけたいですね。
Spotliteでは、視覚障害者の外出時にガイドヘルパーを派遣する障害福祉サービス「同行援護」の事業所を運営しております。利用者、ヘルパーともに、若年層中心の活気ある事業所です。余暇活動を中心に、映画鑑賞やショッピング、スポーツ観戦など、幅広いご依頼に対応しています。お気軽にお問い合わせください。
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