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お出かけ

視覚障害者の移動支援とは?同行援護を使えない外出には移動支援が使えるかも

色づいたイチョウの葉が散る公園の道を歩く、視覚障害者とガイドヘルパー。

「視覚障害者の外出支援制度」と聞いて、同行援護を思い浮かべる人は多いかもしれません。しかし、同行援護を使用できる外出には制限があり、外出の内容によっては同行援護を使用できない場合があります。

そのような場合「移動支援」が使える可能性があります。

「移動支援」とは、各市区町村が実施主体の障害者のための外出支援制度です。

この記事では、移動支援の概要や視覚障害者が移動支援を使用するケースを具体的に解説します。この記事を読むことで、視覚障害者が安全に外出できる機会を増やすきっかけになったらうれしいです。

移動支援とは?

白杖を片手に、同行援護者の肘をつかんでいる写真

「移動支援」とは、障害等により外出が困難な人を対象とした外出時の介護や援護を行うサービスです。場合によっては排せつや食事等の介護も行います。

移動支援の概要を、以下の表にまとめました。

移動支援の目的屋外での移動が困難な障害者等について、外出のための支援を行い、地域における自立生活及び社会参加を促すこと。
実施内容社会生活上必要不可欠な外出や余暇活動等の社会参加のための外出の際の移動を支援する。
実施主体市区町村(地域生活支援事業の一つとして実施)
実施方法各市区町村が地域の特性や利用者のニーズ、状況に応じて実施。利用料を含め、各市区町村が定める。

参考PDF:移動支援事業について | 厚生労働省(外部リンク)

「同行援護」との違いは、実施主体です。同行援護が国のサービスであるのに対し、移動支援は各市区町村のサービスです。そのため、市区町村によりサービス内容や利用料金が異なります。

また、令和3年度時点では全国1741市区町村のうち、約97%にあたる1688市区町村が移動支援を実施しています。このことから、非常に多くの自治体が移動支援を実施していることがわかります。

参考PDF:移動支援事業について | 厚生労働省(外部リンク)

移動支援については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

参考:【比較表つき】同行援護と移動支援の違いとは?対象者や資格なども解説 | Spotlite(内部リンク)

視覚障害者が移動支援を使えるケース

遊歩道を歩く視覚障害者とガイドヘルパーの写真。

視覚障害者が移動支援を使えるケースは、大きく分けて以下の2つがあります。

  • 同行援護では対応できないサービス(グループ支援など)を利用する場合
  • 制度施行時に、自治体の同行援護の体制や整備が十分ではない場合

参考PDF:同行援護に係るQ&A | 厚生労働省(外部リンク)

同行援護と移動支援の両方が利用できる場合は、同行援護を利用します。そして、同行援護の対象とならない場合に移動支援を利用することになります。

ただし、視覚障害者が移動支援を使えるかどうかの判断は、自治体ごとに異なります。移動支援を利用する場合は、事前にお住まいの市区町村にご確認ください。

白杖を持った人がガイドヘルパーの肘をつかんでいるところ。

最後に

視覚障害者の外出支援制度には「同行援護」がありますが、「移動支援」を使用できる場合もあります。例えば、グループ支援などの同行援護では対応できないサービスを利用したり、自治体の同行援護の体制が不十分であったりする場合です。

ただし、移動支援は自治体の制度です。そのため、利用者や利用範囲は各市区町村によって異なるので注意が必要です。移動支援を受けようと思ったら、各市区町村の担当窓口に相談してみると安心です。

Spotliteでは、視覚障害者の外出時にガイドヘルパーを派遣する障害福祉サービス「同行援護」の事業所を運営しております。利用者、ヘルパーともに、若年層中心の活気ある事業所です。余暇活動を中心に、映画鑑賞やショッピング、スポーツ観戦など、幅広いご依頼に対応しています。お気軽にお問い合わせください。

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※ 当事務所は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、および香川県に対応しています。

この記事を書いたライター

Spotlite編集部

Spotlite編集部は、編集長で歩行訓練士の高橋を中心に、視覚障害当事者、同行援護従業者、障害福祉やマイノリティの分野に精通しているライター・編集者などが協力して運営しています。

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