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編集部から

「明日にわくわくする社会」~株式会社mitsukiの新しい会社ビジョンを発表しました!~

ステージで、マイクを手に新ビジョンを発表する高橋さん。ステージ背景には、新ビジョンの「明日にわくわくする社会」が大きく表示されている。

2025年8月、私たちの会社は新しいビジョンを発表しました。

「明日(あした)にわくわくする社会」

これが、株式会社mitsukiの新ビジョンです。

今までのビジョンに込めていた思いと、伝える難しさ

私たちは2021年に、初めて自分たちのビジョンを定めました。

当時の仲間と集まって何度も時間をかけて話し合い、最後に私から「見え方の違いが活きる社会」という言葉を提案しました。「いいね」「これだ」と皆が納得して決まったことを覚えています。

その言葉には、少し、私自身の原体験も込められていました。

私はこれまで、人と違う選択や少数派の道を歩むことが多かったと思います。そんな中で感じたのは、同じ出来事でも見方によってプラスに捉えられるということと、一人ひとりに固有の世界の見え方がある、ということでした。だからこそ「見え方の違いが活きる社会」という表現はしっくりきていました。

ただ、抽象度が高く、具体的な場面がイメージしづらいという課題もありました。誰かに説明する際には補足が必要で、実現したいのは「どんな社会なのか」を伝える難しさもありました。

一人ひとりの「わくわく」は、周囲に伝わり広がる

そこで今年、改めて全員でワークショップを行い、未来について語り合いました。

「どんな社会で暮らしたいか」「どんな会社でありたいか」

一人ひとりが、自分の言葉で未来を語るとき、イキイキとしていた姿が印象的でした。

本当にいろいろな視点で素晴らしいキーワードがたくさん出てきました。幹部メンバーでさらに議論を重ね、最終的に辿り着いたのが「明日にわくわくする社会」です。

この言葉も、抽象的に見えるかもしれません。しかし私は、一人ひとりが主観的に感じられればそれでよいと考えています。なぜなら、「わくわく」を感じた一人ひとりの気持ちは揺るぎない真実だからです。そしてそのわくわくは、周囲に必ず伝播していくはずです。

会議室でソファに座って、パソコンを開いて話し合っているみつき運営メンバーの土屋さん、浜さんと代表高橋さん。浜さん土屋さんは口に手を当てて満面の笑み。高橋さんも笑顔。

ミッションは引き続き「未来につながるきっかけを」

一方で、ミッションは変えていません。

「未来につながるきっかけを」

これが、私たちが掲げているミッションです。

ビジョンは「ありたい社会の姿」であり、ミッションは「そのために私たちが取り組むこと」だと捉えています。

「明日にわくわくする社会」を実現するために、私たちは、視覚障害者、ガイドヘルパー、ご家族や仲間など、みつきに関わるすべての人がわくわくする一歩を踏み出せる“きっかけ”を生み出し、届け続けることを使命としています。

つまり、私たちの活動はすべて、きっかけづくりです。

ガイドヘルパーと外出する同行援護も、記事の発信も、イベント開催も、その一つひとつが「未来につながるきっかけ」であり、結果として「明日にわくわくする社会」へとつながっていけばいいなと思っています。

週次ミーティングで「わくわく」を共有

新しいビジョンは、8月17日の「みつきエキスポ」で初めて社外に向けて発表しました。ちょうどビンゴ大会の前、多くの人が集まっていたタイミングです。

大きなどよめきが起きたわけではありませんでしたが(笑)、あとで「会社のビジョンが知れてよかった」「楽しそうな雰囲気でいいですね」というお声をいただきました。派手ではないけれど、少しずつ伝わっていけばいいなと思います。

ビジョンは掲げるだけではなく、日常に浸透させてこそ意味があります。

そのために、小さいことですが、週次のミーティングでは「この一週間でわくわくしたこと」を共有する時間を設けました。内容は、仕事でもプライベートでも構いません。小さなことでも言葉にすることで、お互いのわくわくが伝わり合うからです。

また、スタッフが新しく名刺を発注した際、会社名の上にビジョンを自主的に入れてくれていました。それがとても嬉しかったです。ビジョンが単なるスローガンではなく、仲間の生活や仕事に自然と根づいていることを実感できました。

みつきの主要運営メンバー8人が、黄色いハッピを着て円陣を組んでいる様子を真下からとらえた写真。皆さん明るい笑顔。

私の日常の「わくわく」

私自身も、日常の中で「明日にわくわくする瞬間」があります。

プライベートでいえば、野球観戦です。高校時代から応援している選手が試合に出ているという理由で、今年からロッテを応援しています。実家が阪神ファンだったこともあり、阪神も好きです。大学時代を広島で過ごしたのでカープにも思い入れがあります。球団をひとつに絞れないのですが(笑)、応援している球団が複数あれば、毎日どこかは勝ちますし、誰かは活躍します。わくわくする対象がたくさんあるので、楽しく野球観戦ができています。

仕事では、新しい企画を思いついて実際に形にしていくときにわくわくします。

うどん教室やそば教室、エキスポなども、始まるまでは「大丈夫かな」と不安がつきまといます。しかし、参加者の笑顔や「来てよかった」という言葉に触れると、不思議とまたやりたいと思ってしまいます。大変なはずなのに、やっぱり次をやりたくなる、新しい取り組みが私にとっての「仕事のわくわく」です。

大切なのは、みんなが「明日を楽しみに思えること」

白杖を持った人と晴眼者二人が談笑しながら歩いている写真。

「明日にわくわくする社会」というビジョンは、大げさな理想を掲げたものではありません。

大切なのは、一人ひとりが自分の明日を楽しみに思えることです。その感覚が社会全体に広がれば、もっと暮らしやすい未来になるのではないかと考えています。

そのために、私一人が語るのではなく、皆さんの中にある“わくわく”をぜひ教えていただきたいと思っています。もし「わくわくできない原因」があるのなら、それも共有してほしいのです。一緒に解決していくことで、明日にわくわくできる社会に近づけていきたいからです。

2021年から4年。私たちはビジョンを更新し、ミッションの意味合いを再認識しました。

「明日にわくわくする社会」というありたい姿に向かいながら、「未来につながるきっかけを」生み出し続けること。その両輪を大切にし、これからも一生懸命取り組みます。

このコラムを読んでくださった皆さまの明日が少しでもわくわくする一日になるよう、そのための仲間の1人として、私たちはあり続けたいと思います。

編集協力:株式会社ぺリュトン

この記事を書いたライター

高橋昌希

1991年香川県生まれ。広島大学教育学部卒業後、国立障害者リハビリテーションセンター学院修了。視覚障害者のための福祉施設での勤務を経て、ガイドヘルパーの仕事を行う。教員免許(小学校・特別支援学校)を保有。歩行訓練士。Spotlite発起人。

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1991年香川県生まれ。広島大学教育学部卒業後、国立障害者リハビリテーションセンター学院修了。視覚障害者のための福祉施設での勤務を経て、ガイドヘルパーの仕事を行う。教員免許(小学校・特別支援学校)を保有。歩行訓練士。Spotlite発起人。

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